AIを活用したファン翻訳プロジェクト
日本語化ファンプロジェクト — 全文翻訳対応
必要なもの:The Thaumaturge(Steam版・GOG版・Xbox / Microsoft Store版)。
Thaumaturge_JP_p.pak をダウンロード
Paks フォルダへ移動:
Steam\steamapps\common\The Thaumaturge\TheThaumaturge\Content\Paks\...\The Thaumaturge\TheThaumaturge\Content\Paks\C:\XboxGames\The Thaumaturge\Content\TheThaumaturge\Content\Paks\Thaumaturge_JP_p.pak を Paks フォルダ直下に配置します。サブフォルダは不要です。
備考:本MODはゲームのローカライズメタデータに日本語を正式な言語スロットとして登録するため、言語メニューに既存の言語と並んで「日本語」が表示されます。他言語の上書きは行いません。
アンインストール:Paks フォルダから Thaumaturge_JP_p.pak を削除してください。言語メニューから「日本語」が消え、ゲームは元の言語のみに戻ります。
この翻訳はすべて個人の時間と費用で制作しています。翻訳を楽しんでいただけたなら、ご支援いただけると今後のアップデートや新しいゲームへの対応の大きな励みになります。
1905年のワルシャワを舞台にした11 bit studios・Fool's Theory製作のアイソメトリックRPG The Thaumaturge を、日本語でプレイできるようにするMODです。本編の対話、ジャーナル、コーデックス、アビリティのツールチップ、アイテム説明、UIのラベル、街角を歩くNPCのちょっとしたセリフまで、ゲーム内テキストの全領域(約30,000行・英文で約25万語)を翻訳しています。
翻訳はAIを使っていますが、AIに丸投げしたものではありません。660語規模の世界観用語集、登場人物39名分の声のプロファイル、22,158行の話者マップ(誰がどのセリフを話すかを事前に整備)、シーン単位でまとめて翻訳する仕組み、そして厳格な表記ルール。これらを組み合わせた独自パイプラインで制作しました。プロの人間翻訳ではないため不自然な箇所が残ることはありますが、生の機械翻訳よりは「読み物としてのファン翻訳」に大きく近づけた仕上がりになっていると思います。
約30,000 / 30,000行 — 翻訳可能テキストを100%カバー。
The Thaumaturgeにはすでに日本語のファン翻訳が存在しており、十分プレイ可能な水準で公開されています。それでも本プロジェクトを別途立ち上げたのは、AIで翻訳するからこそ、「キャラクターの声」「原語のテクスチャ」「時代設定にふさわしい語り口」をどこまで作り込めるかを試したかったからです。約30,000行のテキストすべてに対し、こうした要素を一貫して適用する。そしてその一貫性を、人の感覚だけでなく仕組み(パイプライン)として担保する。これが本プロジェクトの主題です。
主要キャラクター39名それぞれに、一人称・語調・文末・プレイヤーへの呼びかけ方・性格を定義した「声のプロファイル」を用意しました。AIが翻訳するたび、このプロファイルが毎回参照されるので、誰が話しているかで自然と声の色が変わります。
人物ごとに語り口を変える、というのは当たり前のことに聞こえるかもしれません。しかしAI任せの翻訳では、ほとんどの人物が平板な「私」「〜です」になってしまうのが実情です。プロファイルという「型」を先に作り込んでおく、というのが本プロジェクトの肝になっています。
The Thaumaturgeの原文は、複数の言語が入り混じる作品です。ロシア兵がロシア語で罵り、タタール人がアッラーへの祈りを口にし、貴族がフランス語をさらりと挟み、シナゴーグの場面ではイディッシュ語の祈祷文がそのまま現れます。開発側はそれぞれを <ru>・<fr>・<yd> といった言語タグで明示的に囲んでいます。
本翻訳ではこれらのタグを「翻訳してはいけない境界線」として扱っています。ロシア語はロシア語のまま、イディッシュ語はイディッシュ語のまま、フランス語はフランス語のまま残す。多言語が混ざり合う原文の手触りこそが、この作品の演出だからです。プレイヤーにも、開発者の意図したざらつきがそのまま届くようにしています。
一例として、Q301でアリエル・ロフェが絶望に駆られて唱えるイディッシュ語の祈祷文は、ローマ字表記のまま開発者が書いた通りに保持しています。既存の翻訳ではこの祈祷文が「自分の能力を証明したい。自分の能力を証明したい。自分の能力を証明したい。」という、原文と無関係な文章を三度繰り返した形になっていました。AIに丸投げすると、こうした「外国語タグの中身」をうっかり訳そうとして崩れることがあります。本プロジェクトではタグを尊重するルールを翻訳前から徹底することで、こうした事故を防いでいます。
AI翻訳でいちばんバラつきが出やすいのは、固有名詞や世界観用語の表記です。本プロジェクトでは660語の用語集をパイプラインに組み込み、シーンごとに該当する語のみをAIに渡しています。翻訳後にも自動チェックがかかるため、「訳者が忘れた」「気づかず別表記にした」ということが原理的に起きません。
ヴィクトルは全30,000行を通して常に「ヴィクトル」。ラスプーチンは常に「ラスプーチン」。ブカヴァツは常に「ブカヴァツ」。ワルシャワの地区名、サルートル、登場人物39名、ソーマタージー、サルートル、飛翔大学などの世界観用語、ゲームメカニクスの専門用語まで、用語集に登録された語はすべて同じ規律でブレを抑えています。
翻訳と並行して、QAパイプラインがコーパス全体を機械的にスキャンしています。チェック項目は次のようなものです。日本語タイポグラフィに不向きな「——」「――」が混入していないか。[DAMAGE]・[FOCUS]・{name} などのランタイム置換タグが壊れていないか。<i>・<dl> といったマークアップが正しく保持されているか。英語のまま残ってしまった行はないか。キャラクターごとの一人称や語尾が崩れていないか。
引っかかった箇所はひとつひとつ修正し、最終状態では約30,000行すべてで違反ゼロまで持ち込みました。「気をつける」ではなく、「機械が引っかけたものを潰す」という発想で品質を担保しています。
📖 ケーススタディ:ポーランド語が教えてくれたこと — 英語経由で作った日本語訳を原語のポーランド語と照合し、英訳が静かに削っていた160件の翻訳ドリフトを記録しました。
📖 ケーススタディ:声を作ったのは文脈だった — 同じゲームの二つの非公式日本語訳を登場人物ごとに突き合わせ、声のプロファイルが大規模に何を変えていたかを記録しました。
はい。pakファイルは3バージョン共通で、インストールパスのみ異なります。Xbox / MS Store版は C:\XboxGames\The Thaumaturge\Content\TheThaumaturge\Content\Paks\ に配置してください。
いいえ。言語は表示設定のみであり、切り替えてもセーブデータには影響しません。いつでも英語(または他言語)に戻せます。
はい。Paks フォルダから Thaumaturge_JP_p.pak を削除するだけで、言語メニューから「日本語」が消え、ゲームは元通りに戻ります。本MODは元のゲームファイルを一切変更しません。
どちらもAI支援のファンプロジェクトで、ゲームを日本語でプレイ可能にしています。本作は特にキャラクターごとの音声の一貫性(一人称や語調)、コードスイッチングの保持(ロシア語・イディッシュ語・フランス語は原語のまま)、30,000行のコーパス全体での用語集の徹底に重点を置いています。具体例は上記「この翻訳の特徴」をご参照ください。
はい!誤訳、不自然な表現、キャラクター音声の違和感を見つけられた場合は、お問い合わせフォームよりご報告ください。コミュニティのフィードバックは今後の改訂に役立てます。